2012年9月21日金曜日

堀内 「ホーソーンが描く“damsel”」


堀内健裕(D3)
所属:入子ゼミ
発表タイトル:ホーソーンが描く“damsel”

アメリカ文学の巨匠として名高い作家、ナサニエル・ホーソーンが描いた、名家の娘達(damsel)について論じる。
ホーソーンの代表作『緋文字』に登場するヘスター・プリンは名家の血筋で、その娘パールも名家の血筋を受け継いでいる。パールの活き活きとした描写、またミステリアスな描写は魅力的で、読者の心を掴んで離さない。しかしパールは、不倫の結果この世に生を受けている。『緋文字』本文中でも触れられているように、生まれる前から、パールには、ヘスターの身に着けていた罪の証「緋文字」の影響が及んでいる。この影響を考慮すると、パールだけをホーソーンが考える一般的な名家の血筋の娘として論じる事は難しい。そこで本論では「雪人形」をはじめとする短編作品も鑑み、複数の事例を参考に、ホーソーンが描く名家の娘を多角的に考察する。

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